うつわや季器楽座創業15周年特別企画
土に魂を宿す二人展
酒井敦志之×篠原希
終了した今回の展覧会の中での数々のエピソードの中から
二人の対決作品のひとつ『水指』の茶道具への憧れをご紹介いたします。
やはりお道具とは崇高なモノであり目指すモノ。
いつか造り得るかもしれないと言う憧れを以って
土に向かい高き頂を目指すように日々作陶します。
篠原希の水指は小ぶりでどっしりとした存在感があり
赤松の自然釉が見事に溶けてガラス状のビードロの溜まりが
見事な表情を見せています。
お茶をされるお得意さまが『芋頭』と言われた言葉に
その存在感が表れているような気がします。
対する酒井敦志之の水指は灰の中から取り出したかのような
しっとりとした灰を散りばめたかのような出で立ち。
少し傾いだ蓋と頂部分が側面の皺状の曲げ具合と相まって
儚げな印象さえ漂わせています。
二人の憧れがカタチとなった水指の対決は大きく割れる投票結果を生み
篠原希 157票
酒井敦志之 64票
と、酒井敦志之に倍以上の大差を付けて篠原希の圧勝でした。
大きな開口部を取った篠原の水指に対し
楕円の蓋を乗せるべく小さな口に仕立てた酒井の水指。
道具としての使い勝手の部分で厳しい票差がでた結果に繋がりました。
重箱での惨敗した篠原希の悔しさを晴らすような圧勝で
今度は酒井敦志之の悔しい表情を見ることとなりました。
双方が次回のリベンジを期してさらなる挑戦的な取り組みをするでしょう。
またきっと次の対決でも色々な想いをカタチにしてくれることでしょう。
対決には登場しませんでしたが、水指をイメージした作品が
他にも出品されていました。
この展覧会のいくつかの作品は、しばらく当店にてご覧いただけます。
見逃された方、またご覧になりたい方、ぜひご来店くださいませ。














